あんらくし

考えたことのメモなど

大森靖子「超天獄」個人的解釈


超歌手・大森靖子さんが発表したアルバムの表題曲、「超天獄」を聞きながらぐるぐる考えたことを、

「超天獄」歌詞
→自分が考えたこと
※大森さんの歌詞、または辞書からの引用※

という形式で書き起こしたものです。
大部分をアルバム発売前(インタビュー解禁前)に書いたので、それ以降の大森さんのコメントと食い違うところがあるかもしれません。ご承知おきください。


エセエモ縋りついた
安くないと買えなくて
パチモンデコって暮らしてる
オシャレじゃなくちゃ殺される
→「ブランドもの欲しくても買えないよね〜」なのかもしれないし、「ブランドもの欲しかったけど学生時代は高くて買えなかったから、パチモン(ニセモノ)買ってデコって可愛くしてたよね〜」なのかもしれない。

怖い街無くなった
※「似合わない街にいこう 睨まれて帰りたいな」(♪イミテーションガール)※
※「あの街をあるく 才能がなかったから」(♪新宿)

お手軽な夢ツマミにして
酒で群れてる青春て
世田谷なんか住んでたまるか
→「面白いことしたいっすね!」みたいなこと言って集まっては実現できなかった夢をツマミに酒だけ飲んでるよねっていう皮肉?
「世田谷」はいわゆる高級住宅街で、いわゆる「世間的成功」をおさめた人が住むイメージだから「住んでたまるか」
(場所的には高円寺や阿佐ヶ谷のある杉並区の隣に位置していてさして変わらないはずなのに、世田谷区にある下北沢はある種のブランドみたいな立ち位置だからか)

下剋上 vs 駆け抜けるトランス
下積み vs つくられたカリスマ
アドトラックのホストを睨む
→「アドトラック」にでかでかと印刷された「ホスト」の写真、新宿でよく見る光景。

甘えてるやつは時代に食われる
スーパーのくせに映えてんじゃねえ
パチ屋みたいなコンサートだりぃ
→「パチ屋」=「パチンコ屋」みたいちとにかくキラキラゴテゴテしている演出のコンサートのこと?
生身で魅せるパフォーマンスの対極
ナチュラルテイストな添加物
→「自然由来ですよ☺︎」みたいな顔で売られているけどガッツリ添加物入っていてキレイに調整済みみたいなもの

顔の下半身真っ白な亡霊
→マスクをしているから「顔の下半身真っ白」自分で何も考えず死んだように思考停止しているから「亡霊」

全てに命ぶち込む宿命
→全ての活動、そして一曲一曲に入魂する姿勢でしか生きられない宿命(前世から決まっている運命)(運命=destiny ではなく宿命=fate みたいな)


少々手荒な音楽ですが
頭ん中一旦お揃いしまして
整っていきましょうや
→普段目を逸らしているところも含め、「少々手荒」であっても曲を通して見せてくれる音楽。それを聞いて頭の中を「一旦」お揃いに。(後からきちんと受け止めて自分で考える前提)

一面ブルー 空でも海でもない
一層ブルー 呪いも恨みもない
超天獄 ここは超天獄
命は重さはなくあたたかい
→超天獄の説明①
※天(テン)=神や精霊の住むと考えられるところ。神の存在する所、神の国。(goo辞書)※
※獄(ゴク)=罪人が死後に行く世界。(goo辞書)※
→罪を犯したことのない聖人しか入れない「天国」ではなく、罪人が行く所にも神はいるという話?地獄≠超天獄

家族 同郷 友人 同胞
誰も 触れない 美しき正体
私は誰でしょう
私は誰でしょう
わからないでしょうね
恐るるな 神聖
※神聖(しんせい)=尊くておかしがたいこと。日常のことと区別して扱われるべき特別な価値があること。(goo辞書)※

エログロシティポップ
サブカル地雷メンヘラロック
→それぞれ「」付きで用いて、検索されるためのラベルでしかない

ジャンルだなんて何もかも
本物なれない言い訳さ
キャッチコピー捨てちまえ
代名詞なき女になる
→自分でわざわざ「地雷系です」って名乗るとかそういうことしなくてよいし、「あの人メンヘラだけど曲はいいよね」か人に向けてラベリングする必要もない。「シンガーソングライターの××です!」つて自分のこと定義しちゃうのってどうなんだろうっていう疑問。

喧嘩を売った街だけが
私の街になってゆく
どうだって良いことは金になる
天国の模倣品出回って
価値ないことが価値になる
さすればつくろう超天獄
→本当に価値のあるものが正当な評価を受けないおかしな世の中。もはや天国すらも正しくないのならば、「超天獄」を作ろう!

一面ブルー こんがらがって進ぬ
一層ブルー 散るため舞い上がる
超天獄 ここに超天獄
轍は使い熟す あたらしく
→超天獄の説明②
※使い熟す(ツカイコナス)=うまく使う、自分の思い通りに使う(goo辞書)※歌詞では「ツカイジュクス」という語が取り上げられている。
※轍(ワダチ)=車の輪の通った後。みち。(goo辞書)※
→自分が新しく切り開いた道(=轍)も、みんなに使われ続けて成熟していく。「散るため舞い上がる」と歌うように、上に居続けるためではなく散るために舞い上がっては「あたらしく」道を切り開いていく=永遠などなく、進化し続けろということか。


加速 東京 有給 妄想
誰も 知らない 路地裏の肖像
あなたは誰でしょう
あなたは誰でしょう
わからないでしょうね
恐るるな 新星
※「わかるかしら?(わからないでしょうね)」♪生kill the time 4you…※
※「a.命が消えるとき あの星は流れて光る 私 流星”ヘブン”」(♪流星ヘブン)※
→「東京」で働いている自分はこれまでの自分じゃないみたいに思うかもしれないけれど、一秒ごとに変わっていく※=「一秒毎に私は死んで生まれ変わる」♪流星ヘブン※だけなのだから「新星」になることを恐れなくてよい。

天獄 ここは超天獄
超天獄 ここは超天獄
超天獄 ここは超天獄
ああ 間違ってないよ
→超天国の説明③
→変わり続けるそのままの自分で超天獄にいること「間違ってないよ」

家族 同郷 友人 同胞
誰も 触れない 美しき正体
私は誰でしょう
私は誰でしょう
わからないでしょうね
→そもそもこれまでの自分だって「家族」「同郷」「友人」「同胞」のように近しい人間だって「ふれない」、言葉で「こんな人間だ」って定義できない(=私は誰でしょう わからないでしょうね)「美しき正体」を持っている。

恐るるな 神聖
→自分、そして誰もが持っている「神聖」を恐れるな。
※「誰にも似てないGOD 誰でもなれますGOD」♪ドグマ・マグマ※